従来、誤った判断、処理で、この種事件を次々とつぶし被害者、遺族を崖下に突き落とすようなことを繰り返してきた検察庁は、その愚かさ、馬鹿さ加減に思い至って、/落合洋司弁護士

http://jp.wsj.com/article/JJ10647337226611384823618717629523198486689.html

伊東裁判長は「技量などが未熟な者が強い力で投げられ、畳に打ち付けられれば、身体各部に無理な力が加わり、何らかの障害が発生し得ることは十分予見できた」と指摘。「受け身の習得が十分ではない小学生を、技量・体格などに応じた適切な力加減を怠り、投げ技をかけた」と過失を認め、弁護側の無罪主張を退けた。

その上で、「相当数の指導者が、頭部さえ打たなければ重大事故は起きないとの思い込みを前提に指導していたことがうかがわれる」と述べ、柔道指導の現状に警鐘を鳴らした。

以前に、私が担当していた同種事件では、上記の裁判所による認定のような主張を強くしていたのですが(「技量などが未熟な者が強い力で投げられ、畳に打ち付けられれば、身体各部に無理な力が加わり、何らかの障害が発生し得ることは十分予見できた」といった趣旨のことを一生懸命書面で書いていたのが思い出されます)、不起訴になり、検察審査会で不起訴不当の議決が出たものの、再度、不起訴になって、刑事事件としては不発に終わってしまいました(民事事件では勝訴判決が出て確定しましたが)。

柔道技かけ重傷、不起訴は不当 横浜、教諭の再捜査求める

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20091212#1260547369

柔道指導者強制起訴へ 両親「柔道界変わって」

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20130308#1362706168

柔道元指導員は無罪主張「技量配慮」 松本事故で初公判

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20130802#1375440691

上記の、柔道指導者強制起訴へ 両親「柔道界変わって」、のエントリーでコメントしたように、検察庁の、この種の事件に関する予見可能性についての従来の考え方は、「具体性」を過度に要求しすぎている上、被疑者(行為者)の、傷害発生のメカニズムについての知見が乏しければ具体性を否定するという致命的な誤りを犯していたものでした。それでは、横着で物を知らなければ知らないほど刑事責任が問われないということになってしまいますが、それはおかしいでしょう。柔道事故の危険性は既に以前から指摘されていて多数の死傷者が出ているわけですから、指導をするなら(特に上記のような年少者の指導においては)そういった事情を学んでから指導すべきで、知らずに危険なことをやれば、医師が知っているような細かいメカニズムまでは把握していなくても、刑法上の予見可能性としては十分とすべきであって、上記の長野地裁の判決は、そこを適切に捉えたものという印象を受けます。

従来、誤った判断、処理で、この種事件を次々とつぶし被害者、遺族を崖下に突き落とすようなことを繰り返してきた検察庁は、その愚かさ、馬鹿さ加減に思い至って、今後、適切な過失認定を行うようにすべきだと痛感します。

引用:2014-05-01 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」

検事の取調べでも、大勢の人が私の不起訴を求めてます、と言うのかな、と想像してます。なんの意味もありませんけど。/矢部善朗弁護士

証拠が薄い時に、不起訴か、略式処理で罰金か、検事として考えることはある。そこは、落としどころをどこに求めるかで、弁護人との駆け引きにもなる。/落合洋司弁護士

例の告訴の件、署名は無意味だと何度も言ってるけど、実は、署名と全く無関係に不起訴になる可能性はゼロではない。地検は検事正の感覚次第のところがあるから。そして、検事正はピンキリ。/矢部善朗弁護士

捜査の適法性を確保することは、検察官の重大な責務ですが、そこを踏み外してしまったにもかかわらず起訴猶予というのは、安易に過ぎ、悪い前例を作ってしまったと感じます。/落合洋司弁護士

http://www.asahi.com/articles/ASG277H8KG27UTIL051.html

地検によると、この検事は昨年12月ごろ、振り込め詐欺事件で警視庁が逮捕した容疑者のメールを閲覧した。検事は「捜査のためにメールの内容を確認しようとした」と説明しているが、相手の承諾などを得ずにアカウントにアクセスしていたという。容疑者の処分を決裁する際、捜査報告書などによって発覚した。

刑事訴訟法上は、「任意捜査の限界」として論じられる場面ですが、こうした不正アクセスは法律で禁止されている行為で(処罰規定もあり)、アクセスにつき被疑者の同意を得たり、あるいは令状を取得することも十分可能で、任意捜査として適法視することは困難でしょう。

こうした違法捜査をしない、させないこと、捜査の適法性を確保することは、検察官の重大な責務ですが、そこを踏み外してしまったにもかかわらず起訴猶予というのは、安易に過ぎ、悪い前例を作ってしまったと感じます。低額であっても罰金刑に処する、また、懲戒処分もされていないようですが、きちんと懲戒処分もしてけじめをつける、ということでないと、警察等への示しもつかないでしょう。

法秩序というものは、このようにして弛緩し崩れて行く、ということを感じるものがあります。

引用:2014-02-10 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」

田代元検事を告発した市民団体の八木啓代(のぶよ)代表は同日、「最高検の再捜査結果は、検審の疑問に答えられておらず、/MSN産経ニュース

2013.7.31 22:08 (2/2ページ)

 また、第1検察審査会が議決で「田代元検事はベテランであり、記憶の混同は考え難い」と批判したことについて、松井部長は捜査報告書の作成が聴取の2日後だったことを指摘。「2日前のことを全て正確に記憶しているか、私でも自信はない。再聴取は5時間に及び、記憶の正確性は薄れていた。勾留中の取り調べと再聴取では同じ問題がテーマで、過去の記憶を想起させる要因があった」と語気を強めた。

 不起訴を受け、検察幹部は「重い十字架となっていた捜査報告書問題の結論が出たという意味で、ようやく一段落した」と安堵の表情を浮かべ、「新証拠がない以上、再度の不起訴は妥当だ」との見方を示した。

 一方、別の幹部は「田代元検事の個人ではなく、組織の問題と捉えて、反省が必要。立ち直りに向け歩んでいきたい」と語った。

 田代元検事を告発した市民団体の八木啓代(のぶよ)代表は同日、「最高検の再捜査結果は、検審の疑問に答えられておらず、議決を踏みにじっている。これで捜査は終わりで、国民に対する信頼回復は不可能になった」と批判した。

引用:【田代元検事不起訴】検察側「安堵」「組織に問題」 告発者「信頼回復不可能に」+(2/2ページ) – MSN産経ニュース

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“Title : 田代元検事を告発した市民団体の八木啓代(のぶよ)代表は同日、「最高検の再捜査結果は、検審の疑問に答えられておらず、/MSN産経ニュース
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と言い張れば、きっと不起訴にしてもらえるでせう。弁護士は接見の際、しっかり打ち込んでおくように/ジャーナリスト江川紹子

と言い張れば、きっと不起訴にしてもらえるでせう。弁護士は接見の際、しっかり打ち込んでおくように

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“Title : と言い張れば、きっと不起訴にしてもらえるでせう。弁護士は接見の際、しっかり打ち込んでおくように/ジャーナリスト江川紹子
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これから被疑者は、検察官から供述の変遷や矛盾を指摘されたら、「記憶が混同した」だけでなく/ジャーナリスト江川紹子

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