前田元検事の話の信用性は高い。なぜならば…/ジャーナリスト江川紹子

同会は、「2人は、互いの被疑者の供述状況を交換する中で次第に胸襟を開いて話をするようになった。前田氏は、誰でも閲覧できるニュースサイトで記事を公開しており、そこには田代元検事と木村検事の実名が記載されている。名誉毀損のリスクを冒してまで虚偽の記事を掲載する動機は前田氏にはなく、極めて信用性が高い」としている。

前田氏の記事内容は、田代元検事から聞いた、という伝聞であるし、前回の告発の時の石川氏による録音などのような客観証拠はない。なので、田代元検事が前田氏の話を否定すれば、水掛け論になりかねない。しかし同会は、前田氏の証言が、かつての上司だった大坪弘道・大阪地検元特捜部長らの犯人隠避罪で、最高検の立証の要として使われ、裁判所でも大坪氏らに有罪判決が下っていることに着目。

八木代表は皮肉混じりに、こう語る。
大坪弘通大阪地検元特捜部長の裁判で、最高検は前田元検事の証言は信用性が高いと主張大坪弘通大阪地検元特捜部長の裁判で、最高検は前田元検事の証言は信用性が高いと主張

「田代氏は、わずか二日前のことでも覚えていなかったり、記憶が混同してしまう方。一方の前田氏は、大坪公判で最高検が信用性が高いとしている。しかも、大坪公判での証言と、今回の記事の内容は、同時期の出来事。最高検は今回のことで前田氏の話を信用しないのであれば、大坪公判での主張は何なのか、ということになる」

先の告発では、不祥事を起こして退職した元検察幹部が検察審査会の補助弁護士となって強制起訴を見送るなど、極めて不明朗な結果となったため、同会に対しても、新たな対応を求める声が寄せられたこともあり、検討の上、新たな告発に踏み切った、という。

引用:闇の文書・捜査報告書のあり方を問う(江川 紹子) – 個人 – Yahoo!ニュース

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