久しぶりに自分のブログを見て、ブログを書いてたころが懐かしくなったりして。/矢部善朗弁護士

広告

東京高裁、「グーグル検索予測」差し止めず逆転判決 「他の利用者に不利益」 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」/落合洋司弁護士

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140115/trl14011520500008-n1.htm

男性側は「氏名を入力すると、無関係の犯罪行為を連想させる単語が表示される」と提訴。一審判決は「男性の名誉毀損やプライバシー侵害に当たる違法な投稿記事を閲覧しやすい状況を作り出している」として、差し止めを命じた。

鈴木裁判長は、表示が男性の人格権を侵害することは認めたが「削除は権利侵害の防止を超えて、他の利用者の利益を制約する」と指摘。「表示それ自体が名誉を傷つけたり、プライバシーを侵害したりするとはいえず、不法行為も成立しない」とした。

この問題は、どういう切り口で考えるかが難しい面がありますが、人格権を侵害する、と認めながら「削除は権利侵害の防止を超えて、他の利用者の利益を制約する」とする、その思考過程がわかりにくい印象を受けます。具体的な人格権侵害が現に存在している以上、そのような「余計な」表示は削除するのが原則であって、例外は、かなり高度の存続すべき必要性が存在するような場合に限定されないと、人の人らしい生存に不可欠な生存権がないがしろにされてしまいかねません。ここは、さらに議論が深められる必要性を感じます。

表示それ自体が人格権侵害、と捉えるのは、表示内容にもよりますが、困難で、表示が一種の「道案内」のように、人格権侵害をアシスト(幇助)する、そこをどのように考えるかがポイントだろうと思います。

引用:2014-01-16 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」

「五輪テロ対策」といった美名のもとに、一般国民が冤罪に泣くようなことになってはいけないと思います。/落合洋司弁護士

暴力団にしてもテロリストにしても、単に「やってやろう」と共謀だけして犯罪遂行へと進むものではなく、実行前に、殺人であれば予備行為を行ったり(刑法で「殺人予備罪」が既にあり処罰対象です)、爆発物を準備したり(これも爆発物取締罰則で予備行為を処罰する規定が既にあります)、銃器を準備したり(銃刀法違反で処罰されます)するもので、既存の刑罰法令を十分に活用することで、組織犯罪、テロ対策には、かなりの効果を挙げることが可能だと思います。むしろ、問題は、処罰すべき法令がないから、ということではなく、いかにして事前に情報を収集して生かすか、未然に防止するか、ということで、それは、米国での9・11テロでも、テロ発生後に大きく問題になりました(テロを未然に防止できる情報を得ていながら生かすことができなかったことが明らかになっています)。既に共謀罪が導入されている米国で、9・11テロを防止できず大惨事を引き起こさせてしまったことも想起すべきでしょう。共謀罪があるから組織犯罪やテロが防止できる、という単純な話ではありません。

共謀罪の危険性については、本ブログでも、繰り返しコメントしてきましたが、「五輪テロ対策」といった美名のもとに、一般国民が冤罪に泣くようなことになってはいけないと思います。テロや組織犯罪対策の重要性、具体的な方策の樹立、実行と、国民の人権に深刻な悪影響を及ぼしかねない危険な立法は、明確に区別して論じられる必要があると思います。

参考までに、興味ある方は、

共謀罪(「共謀」を含む)に関する過去のエントリー

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20061112#1163310543

をご覧ください。

引用:2013-09-24 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」

“=========== Meta ============
“StrID : 2876
“Title : 「五輪テロ対策」といった美名のもとに、一般国民が冤罪に泣くようなことになってはいけないと思います。/落合洋司弁護士
“Cats : 社会・世相・時代の参考情報,弁護士
“Tags : 落合洋司弁護士(東京弁護士会),弁護士ブログ,共謀罪,言及予定
“========== Content ==========

「五輪テロ対策」といった美名のもとに、一般国民が冤罪に泣くようなことになってはいけないと思います。/落合洋司弁護士

暴力団にしてもテロリストにしても、単に「やってやろう」と共謀だけして犯罪遂行へと進むものではなく、実行前に、殺人であれば予備行為を行ったり(刑法で「殺人予備罪」が既にあり処罰対象です)、爆発物を準備したり(これも爆発物取締罰則で予備行為を処罰する規定が既にあります)、銃器を準備したり(銃刀法違反で処罰されます)するもので、既存の刑罰法令を十分に活用することで、組織犯罪、テロ対策には、かなりの効果を挙げることが可能だと思います。むしろ、問題は、処罰すべき法令がないから、ということではなく、いかにして事前に情報を収集して生かすか、未然に防止するか、ということで、それは、米国での9・11テロでも、テロ発生後に大きく問題になりました(テロを未然に防止できる情報を得ていながら生かすことができなかったことが明らかになっています)。既に共謀罪が導入されている米国で、9・11テロを防止できず大惨事を引き起こさせてしまったことも想起すべきでしょう。共謀罪があるから組織犯罪やテロが防止できる、という単純な話ではありません。

共謀罪の危険性については、本ブログでも、繰り返しコメントしてきましたが、「五輪テロ対策」といった美名のもとに、一般国民が冤罪に泣くようなことになってはいけないと思います。テロや組織犯罪対策の重要性、具体的な方策の樹立、実行と、国民の人権に深刻な悪影響を及ぼしかねない危険な立法は、明確に区別して論じられる必要があると思います。

参考までに、興味ある方は、

共謀罪(「共謀」を含む)に関する過去のエントリー

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20061112#1163310543

をご覧ください。

引用:2013-09-24 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」

弁護士の能力には昔からむごたらしく低いケースがありましたが、裁判官や検察官の能力も、かなり低下/落合洋司弁護士

http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20130808-OYO1T00300.htm?from=main3

弁護人も、被害女性の供述調書のうち、被害状況や処罰感情などを述べた部分について「信用性を争う」と主張。12ページある調書のうち約10ページについて、証拠採用に不同意とした。

刑事訴訟法は、供述調書について「検察、弁護側双方が同意すれば、刑事裁判の証拠として採用できる」と定めている。このため、検察側は、弁護側が不同意とした部分について、裁判官が読めないよう、黒塗りするなどして裁判所に提出する必要があったが、何の措置も施さないまま調書全文を提出した。

その後、公判では、被害女性の証人尋問が行われ、被害状況や処罰感情などについて検察、弁護側双方が質問した。証言には一部曖昧な部分があり、地裁は今年1月の判決で「女性の記憶が薄れており、法廷証言より供述調書が信用できる」と判断。証拠採用されていない調書を引用して犯行を認定し、男性に懲役3年の実刑を言い渡した。

私は、検察庁在籍当時、公判立会に専従していた期間も通算で1年8か月ほどあるのですが、その経験に照らしても、かなり異例、異常な出来事、という印象を受けますね。

そもそも、公判に立ち会っている検察官にとって、調書の同意、不同意は極めて重要なことで、不同意部分を漫然とそのまま裁判所へ出す、ということはないですし、あったとしても、裁判所が見て、これはおかしい、ということに、普通はなりますから、まずは、その時点で是正されるはずです。

しかも、上記のケースで信じられないのは、不同意になっている調書が、証拠能力がないのに、証拠として引用されてしまっていることで、裁判所は、弁護人の不同意意見を、公判調書上で確認もしていなかったのか、まったくもって不可解です。

私が検察庁にいたのも、辞めてから約13年経ちますから、昔のことになりましたが、辞めるまで、こういった話は聞いたこともなく、弁護士の能力には昔からむごたらしく低いケースがありましたが、裁判官や検察官の能力も、かなり低下してきているのではと不安になります。裁判所、検察庁にはしっかりしてほしい、ということを強く感じました。弁護士も、検察庁はともかく裁判所がやっていることだから手続に問題はないだろう、と軽信せず、おかしいと感じたら、どんどん指摘する必要がありそうです。

引用:2013-08-09 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」

“=========== Meta ============
“StrID : 2093
“Title : 弁護士の能力には昔からむごたらしく低いケースがありましたが、裁判官や検察官の能力も、かなり低下/落合洋司弁護士
“Cats : 社会・世相・時代の参考情報,弁護士
“Tags : 落合洋司弁護士(東京弁護士会),[弁護士ブログ],不同意長所,言及予定
“========== Content ==========

主催者側にあまり高い義務を課すのも現実的ではなく、義務を課すにあたっては、危険の現実性、具体性を要する、とすることにはなりそうで/落合洋司弁護士

お気の毒としか言いようがない事故ですが、「事件」として見た場合、なかなか微妙な問題をはらんでいる、という印象を受けますね。コンサートを主催するにあたり主催者側は、何らかの約款のようなものをあらかじめ準備してそれに則った処理をしようとしていた可能性がありますが、こうした、安全面について、どこまでカバーしていたかが問題になりそうです。また、そこでは「自己責任」がうたってあったとしても、コンサート開催後には参加者はコンサートの場に置かれるわけですから、そういった事情も踏まえて主催者側に一定の安全配慮義務が課されるのではないかも問題になり得ます。とは言え、主催者側にあまり高い義務を課すのも現実的ではなく、義務を課すにあたっては、危険の現実性、具体性を要する、とすることにはなりそうで、本件では理論面、事実認定面の双方で微妙な論点が出てくるように思われます。

判決にまで至れば、こういったケースについて今後の参考になる裁判例になるでしょう。

引用:2013-07-31 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」

“=========== Meta ============
“StrID : 1982
“Title : 主催者側にあまり高い義務を課すのも現実的ではなく、義務を課すにあたっては、危険の現実性、具体性を要する、とすることにはなりそうで/落合洋司弁護士
“Cats : 社会・世相・時代の参考情報,弁護士
“Tags : 落合洋司弁護士(東京弁護士会),弁護士ブログ,言及予定+
“========== Content ==========

刑事手続は誰のためにあるのか、ということが検察庁に対して改めて厳しく問われているのではないかと思います。/落合洋司弁護士

起訴して公判に係属している刑事事件について、誤起訴であることが判明した場合の検察庁の対応としては、

1 無罪判決を求める

2 公訴を取り消す

という、2通りの対応があり、公判がある程度進行している場合は1、まだ審理に入っていない場合は2の措置が取られやすい傾向があると思います。遠隔操作事件で大阪地検に誤起訴された人の場合は、起訴後、間もなく誤起訴であることが判明し、公訴取消の措置がとられました。公訴取消の場合、再起訴の可能性が理論的にはあって、無罪のほうが、再起訴ができない(既判力により再訴遮断効がある)分、被告人には有利とはいえますが、実態としては、誤起訴が判明している以上、再起訴は不可能で、被告人にとっての有利不利は特にないと思います。

ただ、公権力が誤った起訴をして、誤っていたから公訴を取り消しました、ごめんなさい、で終わって良いのでしょうか。遠隔操作事件の場合は、誤った経緯がそれなりに検証され公表されましたが、普通は、公訴を取り消して謝って終わり(刑事補償等は講じられるものの)ということになりやすいと思います。そうではなく、公判の場で、検察官が、なぜ誤った起訴がなされたかをきちんと説明し、公権力として必要な説明責任を果たした上で無罪判決を求めることが、民主国家である我が国の検察としてのあるべき姿ではないでしょうか。その意味で、被告人や弁護人も無罪判決を求めていると報じられる中、公訴を取り消した検察庁の措置には、釈然としない、強い違和感のようなものを感じざるを得ません。刑事手続は誰のためにあるのか、ということが検察庁に対して改めて厳しく問われているのではないかと思います。

引用:2013-07-30 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」

“=========== Meta ============
“StrID : 1960
“Title : 刑事手続は誰のためにあるのか、ということが検察庁に対して改めて厳しく問われているのではないかと思います。/落合洋司弁護士
“Cats : 社会・世相・時代の参考情報,弁護士
“Tags : 落合洋司弁護士(東京弁護士会),[弁護士ブログ],言及予定
“========== Content ==========